では、記憶術における2つ目の致命的なデメリットを今回の動画で学んでいきたいと思います。
記憶術は情報を引き出すための関連付けが多ければ多いほど、遅くなります。さらに、関連付けに「連続性」を使っている場合には、順に辿っていかなければならないため、より遅くなる可能性があります。そのため、アウトプットを行う速さは暗記術のほうが圧倒的に速くなります。アウトプット速度が遅いというデメリットは当然、反復回数にも大きな影響を与えます。この特徴は暗記術を使うべきか、記憶術を使うべきかの判断に非常に重要になりますのでしっかりと理解してください。
このデメリットは九九を覚える致命的な欠点となります。
それでは具体的に考えてみましょう。かけ算を暗記術で覚えた場合、7×8=56と瞬時に答えが出てきます。答えを出すための関連付けが無いため、タイムラグが発生しません。代わりに忘れた場合は引き出すための情報が無いため、答えが出てこないのです。
一方、九九(記憶術)で覚えた場合は、「ひちはごじゅうろく」と引き出さなければなりません。また、「ひちは・・・ん?何だたっけ・・・。」と言う経験は、必ず一度はしたことがあるはずです。その時、どうしたでしょうか?「はちひちごじゅうろく」とひっくり返したり、連続性をつかい「ひちごさんじゅご」「ひちろくしじゅうに」「ひちはごじゅうろく」と戻って思い出したりします。記憶術で覚えると、様々な関連付けがあり、記憶の引き出し方も何通りも出来ます。どの方法で取り出すかの判断や、連続性を使ったりなどをしていれば、必ず、タイムラグが発生してしまいます。そのため、記憶術では暗記術のアウトプットスピードには絶対にかないません。
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