(今回の動画は「暗記術」の基礎であり、非常に重要なところのため5分程度の動画になります予めご了承ください。)
「あなたは次の英単語を全て知らないとします。和訳の部分を覚えるとき、どうやって暗記しますか?」
覚え方には大きく分けて、2通り方法があると思います。
- 全体を一気に読んでいき初めから大きな回転で何往復もする暗記法
- 小刻みに分けて、範囲を徐々に拡大していく暗記法
岳伸塾では2の方法で行います。その理由は記憶の性質に逆らわず、すぐにアウトプットの回転に移行できるからです。
ここで、必要な記憶の性質をおさらいしておきましょう。
記憶の性質の重要なポイント
- 短期記憶のメリット①:少ない量ならすぐに覚えることが出来る。
- 短期記憶のデメリット①:すぐに忘れる(時間的制限)
- 短期記憶のデメリット②:覚えられる量が少ない(量的制限)
- 記憶した直後にものすごいスピードで忘却が起こる
- 無関係の刺激が忘却を加速させる
- インプットの回数を極力減らし、アウトプットの回数を増やす
- インプットをしながら、アウトプットは出来ない
- アウトプットには一定の負荷(忘却)が必要
これらのポイントから分かるとおり、短期記憶を最大限利用するためには、大量にインプットしてはいけないのです。
・・・続きは有料です。
【補足】難易度「神」。天才は最初から大きな超高速回転を行う!?
最近の勉強法の本には、初めから大きな回転をする方法を薦めているものが出てきています。そして、その方法を実践して大きな成功を掴んだ人たちも少なくありません。ただ、この方法は明らかに記憶の性質に逆らう方法であり、僕はとても難易度の高い方法だと考えています。
記憶の性質上、短期記憶は覚えられる量が少ないうえ、記憶しておける時間が極端に短いのです。範囲を広げ過ぎるとうまくアウトプットに移れないのは明白です。
しかし、人間はどの分野においても、常識を打ち破るような能力を身につけている人たちは少なくありません。このような記憶の性質は一般人の普通の能力を挙げたもの過ぎないのです。あくまでも「大衆は間違っている」のです。
短期記憶は「海馬」という場所に保管されていると言われています。そして、ここを鍛えれば鍛えるほど「海馬」は大きくなると言われているのです。
初めから大きな範囲で回転をすることは、記憶の性質に真っ向から逆らうことは脳に大きな負荷を与えるようなものです。それを繰り返すことによって、「海馬」が鍛えられ、短期記憶で覚えられる量が増え、時間が伸びたのではないかと推測しています。また、それが出来る人たちは既に、関連のある大量の記憶が頭の中にあるのだと思います。エビングハウスの忘却曲線でも分かるとおり、以前、学習した事がある記憶に関しては忘却のスピードがかなり抑えられることが分かっています。
能力開発やトレーニングを繰り返すことによって、そのようなスキルを身に着けられるのではと考えています。
普段から鍛えているプロのアスリートが簡単に当たり前に行うようなことも、素人の僕たちでは全く出来ないことは多々あります。
それと同じようなものだと思ってください。脳は筋肉と違い見えません。どれくらい海馬が大きいのか分かりませんし、脳は未知の部分も多いのが現実です。
学習初心者は無理をせずに岳伸流暗記術を利用しましょう。最初は暗記の範囲を小さくし、だんだんと広げていきます。少ない量なら誰でもすぐに覚えられますよね?あなたがすぐに覚えられる範囲に絞ればいいのですから。この方法ならすぐにアウトプットに移行できます。岳伸流暗記術を利用しつつ、「海馬」を鍛える、能力開発やトレーニングのつもりで、大きな範囲で回転をすることも挑戦してみてください。それで、うまくいくのならその上級の暗記術を普段から使うようにしても良いと思います。その上級の暗記術が出来るようになれば次元の違う学習者となれる素質を持っているのかもしれませんよ。
↑僕の人生を大きく変えた本です。結果的に勉強法は違ってしまいましたが、この本に出合えたからこそ、最初の生徒の成績を一気に上げることが出来ましたし、勉強法にハマるきっかけになりました。ちなみに初めから大きな回転で暗記する方法は今、上級の学習者で主流になりつつあるようです。尊敬する英語の師匠の一人であるスタサプの関先生や京大合格者の著書にもこの方法が紹介されていました。僕はまだまだ、修行の身です。
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東大理科1類を目指して奮闘中。動画学習の制作は時間がかかるため、電子書籍での出版を優先します。
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