どんな業種でも「安い」「安い」ばかりを言っている安さを売りにしたお店があります。
スーパーとかならいいかもしれないですが、塾では「安さ」が最大の売りになっているようなら、ちょっと気を付けた方が良いかもしれません。
テレビCMでも、ほとんど「安い」ことしか言ってない塾もあります。
本当に実績があったら、塾として一番伝えたいところはそこではないはずです。
でも、やはり「安い」ことを一番に謳っている塾があるわけですが、その理由は「安い」と思わせたいから「安い」「安い」と言っている可能性もあるのです。
昔、塾に監視カメラの訪問販売みたいなのが飛び込みで営業に来ました。
今となっては未熟だったなぁと思うのですが、営業の話を真に受けて契約しそうになったのです。
「うちはNTTの販売代理店で(おそらくNTTの代理店というのも嘘)、まだ監視カメラ業界には進出したばかりだから、大手の半分以下の値段で提供できるんですよ。
テレビCMでも有名な『ALSOK』や『セコム』の名前を挙げて、そこは大手だから高いというのです。
そこまでのサービスを求めてないですよね?
しかも、今ならモニターになってくれるならさらに安く出来る」というのです。
今なら半分のさらに割引・・・。
その時、自習室を開放してビデオカメラで監視できるようにしようと考えていたので、実はサインをしてしまったのです・・・。
家に帰って『ALSOK』や『セコム』を調べてみると、大手の方が何倍も安かったのです。
すぐに電話してその日のうちに、書類を破棄して、何とか事なきを得ました。
監視カメラの価格なんて普段調べないから、「安い」「安い」と言われると、本当に「安い」と思い込んでしまうようなのです。
大手の名前を語り「信用」させた上で、安いと思わせて買わせる「心理学」を悪用した手口ですね。
塾の場合でも同じです。
他の塾の料金も調べて比較しないと本当に安いのか分かりません。
「安い」「安い」と言っているのだから、おそらくかなり安さに自信があるんだろうと勝手に思い込んでしまします。
やはり、いろいろな塾の「価格」も調べてしっかりと比較検討しましょう。
「入塾金無料!!」
「入塾して数か月間、授業料半額!!」
とにかく、何もかんも「無料」という文字が躍っていますが・・・。
たくさんの塾が一斉にキャンペーンを始めるわけですが、ただ無料で入塾させるわけではないのです。
「条件付き入塾金無料」という罠が存在します。
「無料なので、ちょっと話を聞きに行こう」
「無料なので、ちょっと体験してみよう・・・」から始まり、
都合の悪いことはホームページやチラシに書かれていなかったり、小さい薄い字でこそっと書かれています。
そのため、面談で話を聞いたときにはじめて分かるのです
「入塾金無料の代わりに、辞める時に2万円払ってくださいね」
「入塾金無料の代わりに、最低半年は通ってくださいね」
そして、まずは体験学習を勧められて、あれよあれよと入塾させられてしまいます。
入塾金が無料な代わりに、毎月の費用が高いので結局、高く取られたという場合もあります。
このような形で入塾したばかりに違約金がかかるので、辞めたくても一定期間、辞められないという場合もあります。
塾の場合はまず入塾させてから、いろいろな理由をつけてお金を取られるので、あの手この手で入塾させようとします。
入塾金無料は当たり前、最近は入塾すればお金が貰える塾まで話を聞くようになりました。
最初に払わない代わりに、最初にお金が貰える代わりに、どんな代償を払わないといけないのかきちんと確認しましょう。
その代償に納得できるのであれば、何ら問題はありません。
もう一度言いますが、塾は入塾後、いろいろな理由をつけてお金を取られます。その代償を本当に全て把握できていますか?
「大手」というだけで信用してはいけません。
「何度も目にする」からというだけでも信用してはいけません。
子どもの人生を大きく左右する塾選びなので、しっかりと調べるようにしてください。
「とにかく安く見せて買わせる」
マーケティングの基本なのかもしれません。
・税抜き価格を大きく目立つように表示。
・1コマ当たり、1時間あたりの料金を目立つように表示。実は月額料金にすると高い。
・安くした基本料金をでかでかと見せて、実は別にシステム料が必ず必要。
・安くした基本料金をでかでかと見せて、実は教材費が異常に高い。元は教材を高額で売りつける悪質業者が塾や家庭教師を装っている場合も。
あまり注意深く見ていなかったら安いと勘違いしてしまうような売り方がたくさんあります。
マーケティング技術が進んでより売り方がうまくなっているので、消費者は以前よりも注意深くならないといけません。
そもそも、都合が悪いことは書かれていないことがあるので、注意深く読んでも限界があります。
塾は最初に払っておしまいでもなく、毎月の基本料金以外にも「特別講習」、「受験対策」、「テスト対策」、その他もろもろで取られますので、価格だけでもしっかりと調べておかなければ後で後悔することになります。
あと、当たり前ですが契約書はしっかり読んでくださいね。
把握してなかった出費があるかもしれません。
当たり前ですが、子どもの将来の事を考えると塾選びは「価格」ではなく「中身」で選ぶべきです。
というのは理想なんですが、塾の費用って習い事の中でもかなり高い方なんですよね。
「価格」で選ぶべきではないと分かっていながらも、「価格」で釣られてしまいます。
大変だとは思いますが、まずは中身(サービスの質や実績)を他の塾と比較して、その後で価格を見るようにした方がいいと思います。
いくら安くても、成績が上がらなかったらお金を捨てるようなものですから。
塾長曰く、「同じビジネスをするものとして、どんな売り方してもいいと思いますし、『こんな売り方もあるのか』と感心する場合もある」そうです。
ただ、岳伸塾はその売り方をして、「お客さんがその後、信用を無くしたり嫌な思いをする売り方は出来ない」と言っていました。
さらにこんなことも。
「入塾金無料というマーケティングも魅力的なのですが、お客さんを集めるのにもかなりの広告費がかかっているから痛い・・・。」
「そこで、辞める時に入塾金のかわりに1万円とか2万円請求することも出来るでしょうけど、辞めるということは何かトラブルがあったり、成績が上がらなかったりして何らかの理由があると思います。
そんなトラブルを抱えた状況で、さらにお金を請求できる自信がありません。」
「合格してから卒業する場合でも、お金を請求せずにお互いに感謝して終わりたい・・・。」
そう考えると、入塾金無料は結構、難しいんだよなぁと。
まぁ、どうせかかる費用なら最初に払っておくのか、後で忘れたころに大きな出費になってもいいのか消費者の方にとってどっちの方がいいのでしょうね。
しっかりと消費者が納得して入塾するのであれば違法じゃないので、どんな売り方をしてもいいと思うのですが。
良い品質のサービスを出来るだけ安く提供しようと思っていますが、生活もありますし、塾を潰さないためにも収益を上げていかなければいけません。
経営って難しいです。ですので、まだまだ最もいい方法を摸索中です。
塾は入塾してからが教材費、特別講習、受験対策、テスト対策、その他もろもろでお金がかかります。
とりあえず、塾に入れるためにえげつない売り方をする業者もいます。
入塾金よりも、入ってからどれだけ費用がかかるのかしっかりと調べてください。