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暗記術と記憶術のメリットとデメリット

「暗記術」と「記憶術」はちょうど正反対のような存在です。ですので、メリットとデメリットもまた正反対になることが多いのです。ですので、しっかりと理解して使い分けしなければ、後々、後悔する事にもなりかねません。特に暗記術で覚えるほうが適切にも関わらず、記憶術で覚えてしまった場合は、関連付けが多く結びつきが強ければ強いほど、やり直しが利かなくなってしまいます。時に記憶術は暗記術を邪魔するのです。逆に記憶術で覚えるべきところを暗記術で覚えている場合には、全く問題ありません。暗記術は記憶術を邪魔しないのです。

では早速、「暗記術」と「記憶術」を比較し、メリットとデメリットを把握しましょう。比較が分かりやすいように九九を例にとって考えていきましょう。

九九は典型的な、記憶術です。「連続性」、「音(リズム)」を関連付けて覚えているのです。

1.まず、記憶できる期間は暗記術と比べると記憶術はかなり長いです。子どもの頃に覚えたかけ算を忘れないのは九九を利用し、記憶術を使っているからです。暗記術で、覚えるよりも遥かに長く記憶しておく事ができます。

2.次に、覚える速さは暗記術のほうが圧倒的に速い。正確に言うと、記憶術は覚え始める前の準備に時間がかかるのです。準備が万全であれば、記憶術のほうが暗記術よりも早く覚えることが出来ます。

記憶術の最大のデメリットがここにあります。記憶術は準備が必要なのです。準備とは記憶術でどう覚えるかと言う”ひらめき”です。九九の場合は「しいちがし」「しにがはち」「しさんじゅうに」と言うように初めから、準備がされているのですぐに覚えることに専念する事ができます。しかし、この準備が無かったとしたらどうでしょうか?あなたが九九を発見しなければならないとしたら?記憶を始めるまでにどれだけ時間がかかるか分かりません。
よく考えてみてください。あなたが学校で勉強をする際、記憶術で勉強をすることが日常的に行われているでしょうか?記憶術で覚えていこうと思えば、どう覚えるかと言うひらめき(準備)が毎回のように必要になってくるでしょう。記憶術が現実的ではないというのが、ここで理解できたのではないでしょうか?

記憶術の得意な人はひらめくための想像が豊かなのです。そして、その想像が楽しかったり、苦にならない人々でなければなりません。また、正しく”ひらめく”ためのトレーニングもまた、必要になります。関連付けがより強くなるようなイメージを作り出さなければならないからです。そのため、常日頃から学習に取り入れていこうと思えば、授業の理解と同時に記憶術で覚えるための”ひらめき”を考えながら望まなければなりません誰もができる事ではありません

勘違いしないでください。私は記憶術を完全に否定をしているわけではありません。むしろ、だれもが習得しやすい暗記術よりも、日常的に記憶術を取り入れていける様になるのが、より高みを目指すために必要だと考えています。ですので、結論を急がずに、順番に読んでいってください。

3.難易度は暗記術のほうが遥かに低いです。記憶術は比較的取り入れやすいものから、高度なものまで難易度に大きく差があります。暗記術の取得は学習者として必須のスキルですが、難易度の低い記憶術の取得もまた同様、必ず身につけておくべきスキルです。難易度が低い記憶術を侮ってはいけません。記憶同士が関連付けをされたときの理解力の向上と記憶力の高さは暗記術だけでは到底、及びません

4.アウトプットを行う速さは暗記術のほうが圧倒的に速くなります。記憶術は情報を引き出すための関連付けが多ければ多いほど、遅くなります。さらに、関連付けに連続性を使っている場合には、順に辿っていかなければならないため、より遅くなる可能性があります。この特徴は暗記術を使うべきか、記憶術を使うべきかの判断に非常に重要になりますのでしっかりと理解してください。

九九で考えてみましょう。かけ算を暗記術で覚えた場合、7×8=56と瞬時に答えが出てきます。答えを出すための関連付けが無いため、タイムラグが発生しません。代わりに忘れた場合は引き出すための情報が無いため、答えが出てこないのです。一方、九九(記憶術)で覚えた場合は、「ひちはごじゅうろく」と引き出さなければなりません。また、「ひちは・・・ん?何だたっけ・・・。」と言う経験は、必ず一度はしたことがあるはずです。その時、どうしたでしょうか?「はちひちごじゅうろく」とひっくり返したり、連続性をつかい「ひちごさんじゅご」「ひちろくしじゅうに」「ひちはごじゅうろく」と戻って思い出したりします。記憶術で覚えると、様々な関連付けがあり、記憶の引き出し方も何通りも出来ます。どの方法で取り出すかの判断や、連続性を使ったりなどをしていれば、必ず、タイムラグが発生してしまいます。記憶術では暗記術のアウトプットスピードには絶対にかないません。つまり、覚えるための時間が同じであれば、暗記術のほうが遥かに何度も反復する事ができます反復をすればするほど、反復スピードは上がっていき、回数は記憶術をどんどん引き離していきます算数や数学は計算スピードが求められる教科ですので、アウトプットの速さで勝る暗記術で覚えなければならない事に気付かなければなりません

5.記憶術は覚えられる量が暗記術に比べると、遥かに多いというメリットがあります。これはみなさん既に理解していると思いますので深くは説明しません。ただし、九九に関しては、覚える量が少ないのでこのメリットをうまく利用できていません。むしろ、いたずらに量を増やしてしまっています。確かに、記憶術は覚えられる量が多いことがメリットなのですが、九九のようにしっかりとデメリットを理解せずに頼っていては、自分自身の首を絞めることになるので、しっかりとデメリットも理解しておかなければなりません。

6.記憶術は量が増えるというデメリットもあります。7×8=56は暗記術の場合、「56」しか覚えなくてもいいのに対して、「ひちはごじゅうろく」と計算部分も含めて覚えなければならないのに気が付くはずです。また、暗記術は単体での記憶に適していますので、前後の記憶は必要ありません。しかし、九九の場合は連続性を使って引き出す事も考えて作られています。「ひちはごじゅうろく」だけを覚えさせられた人はいないでしょう。「7の段」をセットで覚えたのではないでしょうか?
さらに、暗記術の場合は数字の組み合わせで答えが出せます。つまり、「7×8=56」と「8×7=56」は覚える必要がないのです。また、1の段や相手が1になる場合は全て覚える必要がありません。1の相手が答えとなるから、覚える必要が無いのです。日本人のほぼ全員が九九を覚えたと思いますが、全て覚えるためには81通りを覚えさせられたはずです。しかし、暗記術で覚える場合には、全て無駄を省き、量を減らせば36通りしか覚える必要はないのです(下の黄色い箇所のみ)。

また、歴史の年号を覚えるために、「ゴロ合わせ」を使うのも記憶術です。音(リズム)やストーリー、イメージも関連付けることが出来るため、非常に強力な記憶術となります。しかし、平安京の遷都を覚えるのに「なくようぐいすへいあんきょう」と794の3つの数字を覚えるためだけに覚える量が増えているのが分かります。意味の無いウグイスまで登場していますね。記憶術はたくさんの量を覚えることができるため、このデメリットである覚える量が増えても、気にしない傾向にあります。しかし、「塵も積もれば山となる」ということも頭に入れておかなければなりません。ゴロ合わせで登場したウグイスのように無意味な情報を大量に記憶していけば、記憶の整理に支障が出たり、どれとどれの関連付けだったのか分からなくなってしまうことも考えられます。また、「他の記憶が忘却をもたらす」と言う事も前の記事で述べたとおりです。記憶術では、覚える量が増えてしまうことをしっかりと理解しておいてください。

7.記憶術は音の関連性を使っている場合、リズムが悪いと記憶しづらいデメリットもあります。「ひちはごじゅうろく」は「しくさんじゅうろく」に比べるとあまり、リズムが良くありません。「7の段」は九九の中で鬼門と呼ばれるほどリズムが悪いのです。「7の段」を言って見てください。スイスイ言えましたか?意外と言えない人も多いと思います。
また、音が似ているものは、間違えやすいというデメリットも潜んでいます。例えば「7」「4」の間違いです。小学生低学年で間違えやすいのが「くさんにじゅうひ(し)ち」「くさんにじゅうし」と間違えたりするんですね。「しち」と「し」の部分が良く似ています。これは計算の正確性という点において、致命的な欠点となります。

8.記憶術の一つに、同じ関連性のものを整理して入れると言うものがあります。これは、比較的簡単に利用することが出来る上、全ての教科で非常に使えるテクニックの上、物事を理解するのに凄まじい効果を発揮します同じ関連性の記憶を整理して入れていくと、記憶同士が結びついてきて、一つに繋がるようになります。「全ての物には必ず『』が有る(byサボ)」と言いますが、それが見えてくるんですね。この時、物事の理解が飛躍的に高まり、記憶もまた強固なものとなります。そして、面白い事に、この記憶の核の部分を作る事が出来れば、周辺情報はその核に吸い寄せられるように関連付けをしてくれます。ですので、周辺情報はより一層、覚えやすくなるのです。慣れてくれば、記憶術のテクニックを使いながら暗記術で覚えるという最強のコンビネーションを使えるようになるでしょう。記憶を木(メモリーツリー)にたとえる場合、核の部分を幹、そして、周辺情報を枝のようにイメージする事ができます。私はよく、「記憶の幹を作れ」と言ったり、「物事の核を捉えろ」と言ったりします。これが記憶術の最も面白いところでもあります。

「言葉を言い替えただけで、結局、基礎の事でしょ」と考えている人もいるかも知れませんね。確かに大きくは外れていません。しかし、基礎は難易度が低い問題のイメージが浸透しています。ですので、私は難易度の低い問題を基礎と呼んでいます。基礎問題=簡単な問題。ですので、私の中では「物事の核となる部分」「記憶の幹」とは全く別物として言葉を使っていますので注意してください。

暗記術と記憶術のメリットとデメリットを理解してもらうために九九を取り上げましたが、いかがだったでしょうか?長期的に覚えることができるというメリットしかないのにも関わらず、割りに合わないほど多くのデメリットを抱えています。実際、計算の速い人達は、頭の中で九九など言っていません。何千、何万回と繰り返すことで九九を介さずに直接答えが出てくるようになっているのです(何のために覚えたんだ・・・)。あなたも経験あるはずです。たちの悪い事に九九は、関連付けが強固なため、忘れようと思ってもなかなか忘れる事が出来ません。意識的に暗記術に切り替えても、出て来るのです。一度、記憶術で覚えてしまうと、後々、後悔すると最初に述べた意味がお分かり頂けたのではないでしょうか?九九は暗記術と記憶術の理解のために覚えたのだと割り切りましょう。また、私は九九が記憶術の失敗例として最高の実例ではないかと思っています。お陰でありがたく使わせて頂いています。たった36個の暗記のために、デメリットをたくさん抱えた九九を利用するべきではありません。このようにメリットとデメリットが存在するため、記憶に対する理解を深め、自分自身で考え効率的な方法を見出していけるようになりましょう。

この記事は少し長くなりすぎてしまいました。自分でも、メリットとデメリットこんなにあったのね・・・と少し反省しています。これほどまでに、暗記術と記憶術は全く違うもの(ほとんど正反対)なので分けて理解してくださいね。次回からいよいよ具体的な勉強法、暗記術に入っていきますのでお楽しみに。

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